臨床検査技師のみなさん、こんにちは。
1級検査士を目指して頑張る音奈だよ★
お仕事慣れてきましたか?
ひと通りできるようになった頃って自分の将来について考え始めますよね。
たとえば
業務に慣れてきたけど、これからどうしたらいい?
キャリアアップに直結する勉強テーマってあるの?
検査に関すること以外も勉強したいな
毎日の同じ作業に少し飽きている技師さんは朗報ですよ。私の知り合いの『本の虫』先生に、こっそりと役立つ勉強テーマを聞いてきました。
この記事を読めば、これからどういう勉強をすればいいか方向性が定まりますよ。もちろん先輩から頼られるすごい後輩になれちゃいます!
『本の虫』先生ってすごいんですってよ。
って耳にタコができるくらい言うてはるんですわ笑。
そんな先生がおススメする、おうちでできるスキルアップテーマを、ここだけでこっそりとお話します。
この記事を読んで実践すれば…
- 自信がでる
- 先輩から一目おかれる
- 難しい仕事を安心してまかされる
- 仕事が面白くなる
- 同期と差がつき、誰にも負けない強味になる
- キャリアアップにつながる
といった嬉しい変化が起こります!
せっかくなので音奈と一緒にトライしてみてくださいね!
はじめに
ごきげんよう。
音奈に臨床検査を教えている『本の虫』です。
みなさんは検査技師をされてどれくらいたちますか。若手検査技師さん、勉強することに困っていませんか。今日は、業務に直結する勉強テーマをお教えします。
業務といえば、臨床検査は大きく2つに分けられますね。採血・超音波・脳波などの対人で行うものと、生化学・血液学・微生物学・病理学などの機械だけで検査が進むもの。
対人検査では、患者さんとの経験がメインですので、自宅学習も限られますよね。一方、機械で検査結果を確認していく業務は、手技より知識量が問われます。ですから、おうち学習が特に大切なんですね。
今回は対人検査かどうかにかかわらず、おうちで学習できるものをピックアップしてみましたが、やや機械業務に携わっている人に向けた内容になっています。そのあたり申し訳ないですが、若手のみなさんに読んでもらえたらうれしいです。
それではおススメしたい勉強テーマはこちら!↓
- 精度管理
- 測定原理&反応過程
- Word、Excel、PowerPointといったOfficeツール
精度管理
機械で検査する人は、精度管理を何度も行いますよね。
実は精度管理を詳しく知っているのは検査技師くらいなんです。検査に関する専門医なら知っていますが臨床にはほとんどいないので、精度管理に関する質問は検査技師がお答えします。
つまり、精度管理を正確に理解しているのは
検査技師だけ
ですから、精度管理をおさえておくと「こいつやるな」と信頼されます。
勉強方法
ではどうやって精度管理の勉強をすればいいでしょうか。
ここで使うのは学生時代の教科書です。”検査管理総論”とかに詳しく書かれていましたよね。学生時代にはピンとこなかったかもしれないですが、今読み返すとすんなり理解できるはずです。
まずは、こちらに書かれているものを自分の言葉にかきかえて読んでみてください。そして、友人や恋人など検査を全く知らない人に説明してみてください。これでなんとなく伝わればOKです。その説明を記憶してください。
教科書?買わなかったな
引っ越しの時に捨てたわ
もしも買ってなかったり捨ててしまっていたら、下記のリンクから購入できますのでどうぞ見てみてください。
これらの教科書で勉強しておくと、
測定値ただしいの?
どうやって判断してるんですか?
信頼していいの?
測定なんて10分で済むでしょ?
精度管理とか時間のムダでしょ
S.D.ってどういう定義でしたけ?
今日患者さんに聞かれたんですよ
適当にはぐらかしちゃって
こういう質問にも慌てずに答えられるので、業務中も心に余裕が生まれますよ。
+もうひといき
もっと知識を深めてみたくなった人におススメなのはコレ!日臨技が発刊する教本のひとつですが、現場で働く技師さんに向けて、精度管理を詳しくまとめなおしたものになります。よければどうぞ。
精度管理について正しくマスターした人は、ついでにキャリブレーションについてもおさらいしておきましょう。
次のテーマにもかかわってきますよ。それでは2つめのテーマ↓
測定機器の原理&反応過程
2つめのおススメ勉強テーマは測定機器や検査項目の原理です。末梢血系の測定器ではフローサイトメトリー、生化学系では分光光度分析法(酵素法や比色法など)、高感度な測定が求められる免疫血清ではEIA法やCLIA法。このように、測定する項目により測定原理は全く違います。
はじめのうちはそれぞれの分析機の使い方をおぼえるので手一杯ですよね。しかし、慣れてきたころに是非トライしたいのが、測定機器の原理そして化学反応への理解です。
あなたの先輩方にも、反応過程を見ると一瞬で異常に気づける人はいますよね。これって実は、正常な場合の反応過程を記憶しているからなんです。何百回も反応過程を見ていると、誰だっておぼえちゃうものなんですよね。
ですが、そこで終わるのはちょっともったいないです。測定している検査項目の化学反応に興味を持ってみてください。すると、項目によっては測定方法が3種類以上あるのに気づきます。どうしてそんなに測定方法があるのか不思議に思いますよね。もちろん医師も同じ疑問を抱きます。
ですから、このテーマを勉強しておくとまたも質問に応えられるんですよね。
勉強方法
それではこのテーマの勉強方法を説明します。
まず用意するのは”試薬添付文書”と”分析機の測定マニュアル”です。
試薬添付文書は納品された試薬から簡単に入手できますし、ネットにも公表されています。メーカーと試薬名で検索してみてください。
分析機のマニュアルについては、先輩もしくは検査室の責任者に尋ねれば、ありかを教えてもらえるはずです。もしも見せてもらえなかったら、分析機のメーカーと型番をおさえてネットでググってみてください。メーカーによっては測定原理をネットで簡単に説明してくれたりします。
こういったモノを用いて、測定方法の特徴をさらっとまとめておくといいですよ。
測定原理といっても、高校化学の知識くらいしか使いません。大学の無機化学とかを使うわけではないので、ゆっくり読めばいいですよ。ちなみに医師の化学知識もたいてい高校レベルです。大部分がそれで事足りるので、安心してください。
Microsoft Office : Word、Exel、PowerPoint
MicrosoftのOfficeツールを使ったことはありますか。データをまとめたり、報告書を作成したり、学会発表のスライドを作ったりと便利ですよね。
しかし医療現場では、このツールを上手く使える人はまだまだ少ないです。
たとえばWordを使って業務日報のひな形を作ったり、Excelでマクロ関数を扱える人ってまわりにどれくらいいますか。かなり少ないですよね。
勉強会や学会の資料作成でも、ネットから文章をコピペしたスライドや、テキストの絵図を単に貼り付けたスライドであれば、作るのは簡単ですよね。ただこれでは著作権上よくありません。もちろん問題になったりします。
そのため、他人がすぐにマネできないような技がものすごく重要なんですね。ですから、Officeは絶対勉強した方がいいんですよ。
勉強方法
こちらは他分野でお仕事をされている人と同じように、Office専門の参考書などを購入して、練習すると良いです。
あまり使ったことがない初心者は、Excelで家計簿をつけてみたり、Wordで日記を書いてみるといいですよ。基本からまず習得しましょう。
Officeを買うのはちょっと、というかたはGoogleが無料で提供しているドキュメントやスプレットシート、スライドでもかまいません。こちらはスマホからもアクセスできるので、毎日少しずつ練習するのにもってこいですよ。
+もうひといき
基本的なことはできるよ!という人はステップアップもいいですね。以下の書籍は内容がわかりやすく、やってみたくなることがたくさん載っていますよ。よかったらクリックしてみてくださいね。
まとめ
本日は検査技師が自宅で学習するといい勉強テーマをお届けしました。いかがでしたでしょうか。興味のもてるテーマが見つかりましたか。
新人の頃は医学知識を深めたり、新しいことを勉強しようとする人が多いですが、こういった知識量は地頭のいい人にはなかなかかないません。ですが、誰でも手にするもので丁寧に勉強していけば、現場では十分にスキルアップは可能です。そして、臨床で最も必要とされる人は基礎を正しく理解している人になります。
ですから、現場の資料や学生時代の教科書を用いて、検査技師に必要なスキルを磨くことは意外と大切なんですね。これだけは負けないぞ!というスキルを持てば先輩からも大切にされるので、ぜひおうちで勉強してみてくださいね。